心理学で選ぶ、こころに効く映画案内サイト(‘∀‘)★*「感情で選ぶお家映画館」へようこそ！今回は、フロリアン・ゼレール監督の作品『The Son 息子』についてご紹介します。この映画では、親の離婚をきっかけに心の居場所を失った主人公である息子のニコラスが抱える深い苦しみと、それに向き合う家族の葛藤を描いています。心を揺さぶるラストシーンを含め、人間関係がもたらす影響や心理学的視点で考える「苦悩と向き合う力」を解き明かします。
The Sonのネタバレ 家族の絆と心の居場所を探して
映画『The Son』2022年公開作品は、映画の中で主人公の息子であるニコラスが急性うつ病と戦う物語を繊細に描きます。親の離婚による環境の変化が、16歳の彼に孤独感、自傷行為、希死念慮といった症状を引き起こし、彼の「心の居場所」を奪う形となります。
本作は、人間の内面に潜む不安や痛みをリアルに映し出しながら、「支え合うことで乗り越えられる」という希望のメッセージを込めています。
家族がいかにして彼の苦悩に向き合おうとしたか、そしてその過程での葛藤が重要なテーマとなっています。
そして実話のようにも感じるストーリですが、フィクションで実話ではありません。この作品は劇作家であり映画監督であるフロリアン・ゼレールによる戯曲『Le Fils（息子）』を原作とし、映画化したものです。物語はあくまで創作です。
ラストシーンと心理学的にみる人の苦悩に向き合える人は少数派
ラストシーンでは、主人公ガブリエルが自ら自分の手で自分を56す選択は、見る人々の心に深い余韻を残す作品の一番伝えたいシーンになります。
この映画を心理学的視点で見ると、家族の支えや愛情が心の回復にどれだけ重要であるかを示しています。特に映画を通じて、「どんな人も自分では背負いきれない苦悩がある」という現実を考えさせられる内容で、人生勉強になる映画です。
ストレスに強い人と弱い人の違い
この映画のラストシーンには自〇のシーンが出てきますが、この現実を深く受け止めることが出来ない人、ただネガティブに感じるだけの人はおそらく、現実に自分の想像以上の出来事が降りかかった時に向き合うことが出来ず、自分を救うために他責にする可能性があります。反対に作品を通して少しでも心の病気について踏み込んだ深い理解をしようとする感性を持った人はものごとに向き合い、改善のために出来ることを考え調整し、対応が出来る器を持っていることが多いです。
しかし、前者の人が深いストレスに遭遇すると1つの感情がパニック状態、その次に少し考える、その次に難しいことを考えたくない事で自分を保とうとして、現実から目をそらしたいあまり、他責にして自尊心を保とうとするのです。このように人がストレスを感じたときの一連の思考パターンが存在します。
後者の人たちはデータ的にみて少数派になります。そのため後者の人たちは存在価値の高い人達のグループに分類されます。
映画の中で出てきた急性うつ病の怖さとPTSDの症状
症状はうつ病にゆっくり進行していく脳の病気とは少し違い、急速で強い気分の落ち込みや悲しみ、希死念慮や自己否定感、物事への興味喪失、不眠、慢性的な疲労感、食欲低下又は増加、無気力、社会的孤立、思考の乱れ、ネガティブ思考、決断の欠如などが常に心理的、体的にある状態で危険なうつ病の分類です。
この映画では、最愛の息子が急性うつ病によって天国に行ったあと、残された父親にも心理的なダメージがPTSDとして残ります。PTSDも精神疾患の１つで、生活に影響が出るほどの強いトラウマ状態になります。息子を失い残された親側としても、息子を救えなかった絶望から息子の幻覚を見るようなります。
精神疾患は10代だけがなるものではない、心理学で説明
つまり、精神疾患は思春期の10代だけがなる病気ではなく、生きていれば誰もがなる可能性が高いものです。そしてうつ病を「心の風邪」と表現する専門家やライターがいるけれど心理学的にひも解くと、そんな簡単に人の心は治ったりするものではありません。脳は一度生死を考えるほどに強く記憶した経験は、今後生き延びるために必要な要素として処理をするためです。脳科学的に見ても消すことはできません。
ただ、幸せや充実感、心地よさ、存在していいと感じる環境下では人はゆっくりと生き延びることが出来ます。その環境を作ることが大切です。
誰もが支えを必要とする存在であること
映画『The Son』は、人生における苦しみにどう向き合うべきかを問いかけます。「支え」があることで人は心の負担を軽減し、新たな力を見いだすことができます。本作は、誰もが孤独ではなく、支え合いの中で生きるべき存在であることを力強く描いています。そしてこのメッセージは、心が崩れそうになっている人にとって大きな慰めや気づきになるはずです。
映画を通して、あなたに届けたいもの
『The Son』が伝えるのは、苦しみと向き合いながらも前へ進む人々の姿です。心理学的に見れば、人間関係が与える力や心の持ち方が回復や再生の鍵となることがよく分かります。
このブログでは、映画を通じて心をほぐし、幸せの道を探る方法を提案しています。
どうぞこの作品を手に取り、映画があなたに新たな気づきをもたらしてくれることを願っています。
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